本間宗究(本間裕)のコラム

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2022.4.26

異次元の「象の教え」

お釈迦様の「象の教え」、すなわち、「一部だけを捉えて、全体像を同様に類推することの愚かさ」については、基本的に、「三次元の世界」だけではなく、「四次元、あるいは、それ以上の高次元の世界」にも当てはまるものと感じている。具体的には、「時間の経過とともに、空間が、どのような発展を見せるのか?」という点に関して、「ビッグバン以降の世界」に対しても、全体像が理解できる可能性のことである。

より詳しく申し上げると、「四次元の世界」では、「過去は見えても、将来が見えない状況」が、人々の悩みや苦しみを生み出す原因の一つとも思われるが、この点に関して、「サイクル理論の応用」により、ある程度の推測が可能な状況のようにも感じられるのである。つまり、「ケプラーからニュートンへ」という言葉のとおりに、「サイクル論の理解が、その後、ニュートンの万有引力の理論に繋がった」という状況だったが、現在では、「経済学などの社会科学」において、同様の発展期に入ったものと想定されるのである。

また、その後は、「人間社会」と「大自然界」、そして、「ビッグバン前の世界」との関係性や全体像について、より高度な理論の発展が見込まれるようだが、基本的には、「真理は事実で示される」という状況のとおりに、「過去の歴史を振り返りながら、神の意志を読み取る努力」が必要な状況のようにも感じている。別の言葉では、「肉体を持った人間は、どうしても、脳だけで考えがちになる状況」が想定されるが、実際には、「精神と脳との関係性」、すなわち、「心の働き」も加味する必要性があるものと思われるのである。

そして、この点に関して参考になるのが、物理学の「超ヒモ理論」や、あるいは、複雑系の「創発理論」などのようにも思われるが、実際のところ、このままの状況では、世界全体が、「第三次世界大戦」という、「人類の殺し合い」が始まる前の段階のようにも思われるのである。つまり、軍事力や資金力による「奪い合いの時代」が、より一層、激化する可能性のことだが、実際には、「1600年前の西ローマ帝国の崩壊」と同様に、「資金や動機付けの面で、全く違った状況が生まれる可能性」も想定されるのである。

より詳しく申し上げると、「金融界の白血病」、すなわち、「デジタル通貨がコンピューターネットワークの中を流れることができない事実」に気付いた人類が、「お金の正体」を理解すると同時に、「精神文明の重要性」を再認識する可能性である。そして、このことが、「西洋文明から東洋文明への大転換」を意味するとともに、「人間社会において、心の座標軸が有効に働く状況」を表す証拠の一つのようにも感じている。