本間宗究(本間裕)のコラム

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2017.6.26

影の金価格

最近、海外では、「影の金価格(シャドウ・ゴールドプライス)」を模索する動きが出始めたようだが、このことは、「金価格の妥当値」を考えることである。つまり、約6000年前に、人類が「お金」を発明して以降、主に、「金(ゴールド)」が「通貨(お金)としての役割」を果たしてきたのだが、ご存知のとおりに、「1971年のニクソンショック」以降は、「金」と「通貨」との関連性が絶たれ、「世界各国の中央銀行」は、「金を保有する必要性」が無くなったのである。

つまり、現在では、「コンピューターマネー」という「単なる数字」が、世界の「通貨」となり、「コンピューターネットワーク」の中で大膨張し、大きな猛威を振るっている状況とも言えるのである。その結果として、「2016年の半ば」には、人類史上初めての「マイナス金利」までもが発生したのだが、一方で、「アメリカ」を中心にして、現在の「異常な金融政策」に対して「正常化の動き」が始まったことも理解できるのである。

このような結果として、現在では、「過去100年間に、世界の金融システムや通貨制度が、どのように変化したのか?」を考える人が増えたようだが、この点については、今までに詳しく申し上げてきたように、「きわめて複雑であり、また、さまざまな議論が存在する状況」とも言えるようである。つまり、「お金とは、いったい、何なのか?」から始まり、「なぜ、マネーの大膨張が発生したのか?」、そして、「現在では、どれほどのマネーが存在し、また、誰が保有しているのか?」という点などである。

そのために、これらの問題点を、根本から考えたのが、「影の金価格」とも言えるようだが、実際には、「過去100年間で、マネーストックが、どれほど増えたのか?」を考えながら、現在の「金(ゴールド)の時価総額」と照らし合わせて理解しようとする「試み」のことである。より具体的には、「日本」が保有する「金」については、「約765トン」と言われており、「時価総額では、約3.4兆円前後の金額」となるが、一方で、「中央銀行が発行する資金」である「マネタリーベース」については、現在、「約465兆円」という残高にまで膨らんでいるのである。

つまり、「お金」とは、本来、「信用」を形にしたものにすぎないのだが、現在の「世界的な動き」としては、「中央銀行が、どのような根拠、あるいは、裏付けで、これ程までの通貨を発行できるのか?」という疑問を持ち始めたようであり、今回の「影の金価格」については、疑問解明の初期段階のようにも感じている。

2017.6.26

強化される監視社会

6月15日に、日本で「共謀罪法案」が可決され、「監視社会の強化」への不安感が高まっているようだが、興味深い点は、この動きが「日本」だけではなく、海外でも同時進行している状況とも言えるようだ。具体的には、「アメリカのマネーロンダリング法案」や「ドイツのテロ対策法案」などのことだが、この点に関して、海外の識者は、きわめて辛辣な意見を述べている。

具体的には、「傲慢や思い上がりは致命的な罪であり、また、権力者の横柄さや自惚れは、必ず失敗に繋がる」というような意見を述べるとともに、現在の「世界的な金融コントロール」に対して、大きな危機感を抱いているのである。また、「政府や権力者は、全てのことが、自分の思いのままになると錯覚する傾向があるが、結果については、歴史を見れば一目瞭然である」ともコメントしている。

つまり、「傲慢さや横柄さは、一つの時代が終わる時の象徴である」、また、「権力者が恐怖心を抱くと、往々にして、強権政治により、国民をコントロールしようとする傾向がある」とも述べているのである。別の言葉では、「監視社会の強化」については、「両刃の剣」であり、実際には、「権力者が、どのような行動を取っているのか?」についても、「国民の監視」が働くからである。

具体的には、今回の「加計学園問題」や「女性代議士の暴行問題」などのように、「国民が理不尽であると考える問題」については、「天網恢恢、疎にして漏らさず」という言葉のとおりに、「必ず、チェック機能が働き、真実が露見する」ということが、「歴史の真実」とも言えるのである。そして、この点については、かつての「ヒットラー」のように、どれほどの「恐怖政治」を実施しようとも、必ず、「天地自然の理」が働き、時間の経過とともに「正常な状態」に戻る状況も想定されるのである。

そのために、今後は、「日本」のみならず、「世界」において、「どのような展開が予想されるのか?」が、たいへん気に掛かるが、実際には、「信頼が失われた社会」において、「他人への監視」が強化される傾向が存在するようである。そして、このことが意味することは、「信用」を基盤とした「マネー経済」において、「今後、どのような事態が発生するのか?」ということだが、やはり、「通貨への信頼喪失が、本格的なインフレを引き起こす可能性」であり、このことが、今回の「共謀罪法案」に関する、最も「危機的な意味合い」ではないかとも感じている。