本間宗究(本間裕)のコラム

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2017.8.24

9月の暦

「2017年」は「丁酉(ひのと とり)」という暦であり、私自身の「過去の経験則」からは「要注意の年」だと考えている。つまり、「十干」において、西暦の末尾に「7」の付く年は、必ず、「丁」になり、金融混乱が発生しやすくなるからだが、実際に、「10年前の2007年」には、ほぼ想定どおりに、「サブプライム問題」が発生したのである。また、その10年前の「1997年」には「タイから始まる信用収縮」が発生し、その10年前の「1987年」には、ご存知のとおりに、「10月にブラックマンデーが発生した」という状況だった。

そのために、今回は、「年と月と日の全てが丁の暦」になる「7月19日前後」に注目していたが、実際に発生した出来事は、単に、「安倍首相の支持率低下」にすぎなかった。そして、この点について反省すると、今回は、「十干」ではなく、「十二支」に注目すべき状況とも言えるようだが、基本的に、「十干」は「意識の変化」、また、「十二支」は、「実際の事件」を表すことが、「東洋学」が教えていることである。

また、この観点から、「9月の暦」を分析すると、「9月7日」と「9月19日」が、「年と月と日の全てが酉の暦」となるが、「酉」は「醸」に繋がり、「新たな変化が醸し出される状況」が想定されるようである。具体的には、「国債価格の暴落」や「デリバティブによる巨額損失」などの事件を予想しているが、実際のところ、現在では、「何が起きても不思議ではない状況」とも言えるようである。

つまり、「米朝のチキンレース」や「数多くの自然災害」、そして、「アメリカ国内の混乱」などにより、世界全体が、騒然としてきた状況のようにも感じられるからである。別の言葉では、「文明法則史学」が教えるとおりに、「西洋の時代」が終焉の時を迎え、新たな「東洋の時代」が始まる段階を迎えているようにも感じられるが、この点については、やはり、「大膨張したマネー経済」に関する「最終的な処理」が必要だと考えている。

具体的には、前述のとおりに、「デリバティブ・バブル」や「先進各国の債務問題」のことだが、現時点では、特に、「アメリカの債務上限問題」が、再び、注目を集め始めたようである。しかし、この時に考えなければいけない点は、「金融混乱は、金利を上昇させ、国債価格を押し下げる効果が存在する」という事実であり、現在のような「金利低下」については、依然として、「国債の買い支え」が行われている証拠とも考えられるために、今後の注目点は、「いつ、この動きが限界点に達するか?」に絞られてきたようだ。

2017.8.25

72回目の終戦記念日

「8月15日」は、ご存知のとおりに、「72回目の終戦記念日」だったが、残念なことに、現在でも、依然として、「戦後の清算」ができていない状況とも言えるようである。あるいは、「なぜ、戦争に負けたのか?」に関する分析も、十分に行われていない状況のようにも思われるが、今回は、この点に関して、以前に「中国大使」を勤められた「丹羽宇一郎氏」のコメントを参考にしながら、いろいろな問題点を考えてみたいと思う。

具体的には、「丹羽氏」が「1944年6月のマリアナ沖海戦で、戦争が、実質上、終了していたものの、当時の政府中枢は、終戦を決断することなく長引かせ、多大な犠牲者を出した」という意見を述べられているのである。つまり、「1941年12月」から「1945年8月」までの「戦争期間」において、「最後の3分の1」が「意味のない戦いだった可能性」を指摘されているのである。そして、この点を、現在の「金融大戦争」と比較すると、「2008年のリーマンショック」以降の「約10年間」、あるいは、「2013年」から始まった「日銀による異次元の金融緩和」が同様の状況とも想定されるのである。

また、「敗戦の要因」としては、「軍部の暴走」や「大本営発表」、そして、「国民の犠牲を無視した無責任体制」などが指摘できるようだが、この点については、現在、「安倍政権の支持率低下要因」といわれる「三つの誤り」と重なって見えるようである。具体的には、第一が「権力の私物化」、第二が「都合の悪いことをウソで切り抜ける隠蔽体質」、そして、第三が「誰も自分の責任と思わない空洞行政」のことだが、この点について、丹羽氏は、「日本人は、敗者の歴史を学ぶ勇気を持て」とも主張されているのである。

つまり、「日本は無責任文化から決別し、現代史を学ぶべきである。それが敗者の歴史に重要な区切りをつける最後の年になりつつある今年の8月15日に、私が強く言いたいことだ」という結論となっているのである。別の言葉では、「為政者の暴走」や「権力の私物化」などが、「国民の犠牲」を引き起こす「最も大きな要因の一つ」であり、現在は、まさに、「72年前」と似たような状況とも感じられるのである。

ただし、今回は、「人的被害」ではなく、「国民の資産に関する被害」が想定されるようだが、実際には、以前から申し上げているとおりに、本当の「インフレ(通貨価値の下落)」のことである。そして、現在の「株価」や「商品価格」の上昇については、この点に関する「初期段階」にすぎず、今後は、「国債価格の暴落」とともに、信じられないほどの上昇相場が始まるものと想定している。