本間宗究(本間裕)のコラム

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2021.11.14

「何でもバブル化」が意味するもの

現在、海外では、「恐竜の化石が約8億円」、あるいは、「バンクシーの絵画が約25億円」というように、「何でもバブル化」とでも呼ぶべき現象が発生しているものと理解されている。そして、この理由としては、ピーク時に「約8京円」にまで大膨張した「デリバティブ」が縮小する過程で引き起こした「金融のメルトダウン」が指摘できるものと考えている。つまり、「デリバティブを頂点とする金融の逆ピラミッド」において、次に位置する「債券」が、最初にバブルの状態となり、結果としては、「世界的なマイナス金利状態を産み出した」ものと理解できるのである。

そして、次には、「預金」に位置する部分がバブルの状態となり、この結果として、「仮想通貨」や「DX革命と言われる株式」などのバブルを発生させたものと想定されるが、現在では、「預金の源泉」とも言える「貴金属」へと、「メルトダウン」が進展し始めているのである。つまり、いろいろな「実物商品」に対して、「何でもバブル化」の動きが発生し始めている段階とも思われるが、この時の注意点は、前述の「債券」や「デリバティブ」が、すでに、「バブル崩壊」の段階に差し掛かっている状況である。

より詳しく申し上げると、「金利とインフレ率との関係性」において、現在、きわめて大きな矛盾が発生しており、実際には、「デジタル通貨」を基準とする「マネー経済」では、「超低金利状態」が維持されているものの、「紙幣」が大きな意味を持つ「実体経済」おいては、「米国CPIの6.2%」というように、「ギャロッピング・インフレ」が発生している状態とも理解できるからである。

別の言葉では、「デジタル通貨の急速な目減りが発生している可能性」とも想定されるが、実際には、「投資」や「生活」において、「お金を持っていても、以前とは違い、簡単に物が買えなくなる状況」が、頻繁に発生し始めているのである。つまり、現在では、「供給制約」や「物価上昇」などにより、過去数年間のような「デジタル通貨が礼賛された時代」が終焉の時を迎えたものと考えられるのである。

そして、今後は、「紙幣の大量増刷」、そして、「金利の急騰」という事態に見舞われる状況も想定されるわけだが、このことは、実際のところ、「何でもバブル化」の最終局面とも考えられるのである。つまり、「人々が、一斉に、換物運動に走る」という、古典的な「ハイパーインフレ」のことであり、この時に必要とされるものは、「高価な絵画」ではなく、「口に入る食物」だと考えている。