本間宗究(本間裕)のコラム

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2023.10.2

アルゼンチン化する先進諸国

現在、海外諸国では、「西洋先進諸国のアルゼンチン化」が危惧され始めているが、具体的には、「アルゼンチンなどと同様に、過剰な国家債務の積み上がりにより、ハイパーインフレが発生する可能性」のことである。つまり、今までの「約40年間」については、「超低金利状態を享受できた西洋先進諸国」と「ハイパーインフレに悩まされる発展途上国」という構図に分類されていたが、現在では、「中国も含めた先進諸国のすべてで、国家財政が破綻し、ハイパーインフレが発生する可能性」が高まっているのである。

そして、この理由としては、ひとえに、「デリバティブ(金融派生商品)の存在」が指摘できるが、実際には、「1980年代初頭に誕生し、その後、2010年前後に、約800兆ドルのピーク残高を記録した」という状況だったことも見て取れるのである。つまり、「デリバティブ」という金融商品が産み出した「デジタル通貨」の存在により、「中国を含めた先進諸国が、超低金利状態、及び、膨大な債務の積み上がりを経験した」という状態だったのである。

別の言葉では、「前半と後半の二回に分けて、バブルの発生と崩壊を経験した」という状況であり、実際には、「1980年から2000年が、日本における土地と株式のバブル」であり、また、「2000年から2020年が、西洋先進諸国におけるデリバティブのバブル」のことである。つまり、「日本」に関しては、「40年間にわたり、二度のバブルの恩恵を受けてきた」という状況だったものの、今後は、その反動に悩まされる期間が訪れるものと想定されるのである。

このように、現在の「世界的な金融混乱」の原因としては、過去40年間に形成された「目に見えない金融ツインタワー」、すなわち、「約600兆ドルのOTCデリバティブ」と「約330兆ドルの世界債務残高」の崩壊が指摘できるものと思われるのである。しかし、現在では、「米国を中心にした世界的な金利上昇」が始まったことにより、「金融ツインタワーが、徐々に、崩壊を始めている状態」とも考えられるのである。

そのために、今後の注意点としては、「26年前の1997年」のような展開が「約30倍程度の規模で発生する可能性」を認識することであり、実際には、「1997年8月13日」から始まった「世界的な信用収縮」が、その後、「同年の11月に、山一證券や北拓銀行」などの倒産につながるとともに、翌年の1998年に、「米国のロングタームキャピタル」などの破綻にまでつながった展開のことである。