本間宗究(本間裕)のコラム

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2022.3.9

浦島太郎の玉手箱

「2022年の2月」については、「歴史的なサイクル」や「マネー経済の実情」、そして、「暦のフラクタル」などの観点から、「時代の激変を告げる大事件の発生」を想定していた。具体的には、「デリバティブのバブル崩壊」を予想していたが、実際に発生した大事件は、「ロシアのウクライナへの軍事侵攻」であり、この事件をキッカケにして、世の中は、一挙に、「グレートリセットの時代」に突入したものと感じている。

具体的には、「竜宮城から帰った浦島太郎が、玉手箱を開けたような状況」のことであり、実際には、世界中の人々が、一斉に、「20年以上にも及んだ超低金利時代」が産み出した「仮想現実の世界」から「現実世界」に引き戻された状況のことである。別の言葉では、「金融界のブラックホール」とでも呼ぶべき世界で、「デジタルに関する技術や通貨などを使って、さまざまなビジネスが産み出された状況」のことである。

より詳しく申し上げると、「歴史のサイクル」において「時空の歪み」とでも呼ぶべき状態が発生したわけだが、実際には、「デリバティブが創り出したデジタル通貨」が「人々の欲望」を全開にした結果、「地球環境の悪化」などを無視した「マネー(お金)が神様となった時代」が作り出されたのである。別の言葉では、「文明法則史学」が教えるように、「西洋の唯物論的な社会」から「東洋の唯心論的な社会」への移行期に差し掛かっていながらも、ほとんどの人々が、この事実に気付かなかった状況のことである。

しかし、「どのようなバブルも、必ず、弾ける運命にある」ということが「歴史の教訓」であり、今回も例外ではなかったわけだが、これから必要なことは、「玉手箱を開けた浦島太郎が、その後、どのような人生を送ったのか?」、すなわち、「時空の歪みが解消された世界において、今後、どのような展開が予想されるのか?」を考えることである。つまり、今回の「グレートリセット」に関して、「どれほどの理解と認識を持っているのか?」ということであり、実際に必要なことは、「世界のマネーが、1600年前の西ローマ帝国の崩壊時と、同様の状態になっている事実」を把握することだと感じている。

ただし、「現在」と「1600年前」との違いは、当然のことながら、膨大な「知識」や「技術」などの蓄積であり、そのために、これから必要とされることは、「すべての人が、ニーチェが指摘する超人となる状況」であり、この時の方法論としては、「大谷翔平選手」が示したように、「曼荼羅を使用しながら、弘法大師の三密加持を実現すること」だと考えている。