本間宗究(本間裕)のコラム

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2021.3.14

肉体と精神

西洋の「聖書」や「ギリシャ哲学」、そして、東洋の「仏教」などを研究すると、人類史上、最も古く、かつ、最大の問題は、「人間とは、いったい、何ものなのか?」ということとも言えるようである。そして、その問題を解決するために、さまざまな研究が行われてきたわけだが、実際のところ、「1600年前、アウグスティヌスが著わした神の国」という著書においても、「肉体と精神との関係性」が詳しく説明されているのである。

ただし、この著書では、「心の謎」が理解できていないために、あいまいな分析となっている可能性もあるようだが、実際には、目に見える物質である「肉体」や「頭脳」と、目に見えない存在である「精神」や「魂」とが、「どのように働き合った結果として、思考や記憶力などを生み出すのか?」が理解できなかった状況とも思われるのである。別の言葉では、「心の謎」が解けない限り、「ヨハネの黙示録」が教える「キリスト信者の携挙」や「キリストの再臨」などが理解できない状況のようにも感じられるのである。

より具体的には、「旧約聖書」の「コヘレトの言葉」で述べられている「空の思想」が理解できない限り、「社会科学の進歩」が起こらない可能性のことである。つまり、「自然科学」における「重力のメカニズム」と同様に、「社会科学」における「人々の意識と行動のメカニズム」が理解されない限り、「千年王国」と言われる「新たな時代」が到来しない可能性も想定されるのである。

別の言葉では、現在の「世界的な金融混乱」については、「ヨハネの黙示録」が教える「ハルマゲドンの戦い」のようにも感じているが、現時点で必要なことは、この点に関して、「世界の金融システムが、今まで、どのような過程を経て成長してきたのか?」、あるいは、「1600年前の西ローマ帝国の崩壊と同様に、大インフレの発生により、世界全体が大きく変化する可能性」などを考慮する必要性が存在するものと想定されるのである。

つまり、「ヤスパース」が主張する「第二の枢軸時代」が、実際には、「黙示録が教える1000年王国」であり、この時代が始まるための必要条件は、「各国が戦費などを使わず、地球環境と共生できる社会の構築を目指すこと」とも思われるのである。そして、このために必要なことは、「肉体」と「精神」をつなぐ「心」に関して、正しいメカニズムを解明することだと考えているが、現在の世界的な流れを見ると、「さまざまな人々が、この点の解明に力を入れ始めている状況」であり、また、「悪魔のひき臼」で壊された「人々の心」を復活させようとする段階のようにも感じている。