本間宗究(本間裕)のコラム

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2023.12.12

幽霊の正体

「幽霊の正体見たり枯れ尾花」という諺のとおりに、「幽霊」という「得体の知れない不気味な存在」に関しては、「枯れ尾花」という「正体」が判明したときに、「恐怖心」が消滅することが理解できるが、この点は、その他の事例にも応用が可能だと感じている。具体的には、「共産主義と資本主義」に対する理解のことだが、実際のところ、「共産主義」については、現在の「中国」や「ロシア」の実情からも明らかなように、「独裁者が運営する資本主義国家」のようにも思われるのである。

そのために、現在の「中国の脅威」、すなわち、「台湾や日本を武力で進行する可能性」に関しても、現在の「ロシア」などと同様に、「実際の軍事行動」が始まると、「他国からの信頼感が失われ、経済的な不振と信用崩壊がもたらすハイパーインフレに繋がる可能性」も想定されるのである。別の言葉では、「実体経済の悪化」と「不良債権がもたらす金融混乱」などにより、「国民の不満」が高まり、その結果として、「1991年のソ連」のような展開となる可能性のことである。

また、「資本主義諸国」に関しても、同様に、「マネーの膨張が継続する限りは、金融システムに問題が発生しない状況」だったものの、現在では、「米国」や「日本」などで、「今後、誰が国債を買うのか?」という問題が発生しているのである。つまり、今までは、「1971年から始まった信用本位制と呼ぶべき通貨制度」や「1980年代初頭から始まったデリバティブの大膨張」などにより、「大量のデジタル通貨がもたらす経済的な繁栄」を享受することが可能な状況だったのである。

しかし、現在では、「デジタル通貨が枯渇する可能性」が危惧されるとともに、「約600兆ドルのOTCデリバティブ」と「約330兆ドルの世界債務残高」の「目に見えない金融ツインタワーが、ほぼ瞬間的に崩壊する可能性」も存在するのである。つまり、今後は、「信用を築き上げるには長い時間が必要であるものの、崩壊は、一瞬に発生する」という言葉のとおりの状況が発生するものと考えられるのである。

しかも、この点については、「村山節の文明法則史学」や「シュペングラーの西洋の没落」などで、すでに解説されるとともに、歴史的な事実が証明することでもあるが、より重要なポイントとしては、やはり、「単なるサイクル論」ではなく、「11次元にまで進化した自然科学を、どのようにして、3次元にとどまっている社会科学に応用できるのか?」について、世界全体で真剣に議論し始めることだと感じている。