本間宗究(本間裕)のコラム

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2022.4.19

他人のふり見て・・・

私が幼かったころに親から言われたことは、「他人のふり見て、我がふり直せ」ということだったが、現在では、この言葉が忘れ去られるとともに、「自分の間違いを棚上げして、他人の間違いを非難する」というような態度が主流となっているようにも感じている。つまり、インターネットなどの活用により、「他人」と「自分」との心の距離が、以前よりも離れたために、「人間同士の絆」が弱くなっている状況のようにも思われるのである。

そして、結果としては、「他人を責めること」には熱心でありながら、「自分の間違いを正すこと」には無関心な人々が増えている状況のようにも感じているが、この具体例としては、「なぜ、ロシア人は、現在、プーチンを支持しているのか?」という点が指摘できるものと考えている。つまり、「ロシア人の過ち」については、よく理解できるものの、「かつての日本人が、同様の過ちを犯した事実」や「現在の日本人が、同じような過ちを犯している可能性」については、全く、思いが至らない状況のことである。

より具体的には、「80年ほど前の日本人が、大本営発表を信じ込み、戦争に負けることを考えなかった状況」であり、また、「現在の日本人が、日銀の発表を信じ込み、決して、ハイパーインフレが発生しないと考えている状況」などである。つまり、「軍事力」や「資金力」に関する「バブル的な状態」に関して、「最後の段階で、信じられないような国民意識や社会情勢が醸成される事態」のことである。

そのために、これから必要なことは、「歴史の研究」にまい進しながら、「現在が、どのような状態にあるのか?」を、冷静に判断することであり、また、「他国の情勢」に注目しながら、「自分の国に、異常な点はないのか?」を考えることである。別の言葉では、「自分の判断に間違いはないのか?」という点を、常に自問することであり、また、「フェイクニュースが、どのようにして産み出されるのか?」などを理解することである。

より詳しく申し上げると、「DX革命の本質」や「デジタル通貨の功罪」などを深く考えることであり、また、「なぜ、現在、金の価格が上昇し続けているのか?」などを、具体的な数字で判断することである。つまり、「過去100年間に、世界の通貨制度が、どのような変遷を辿ってきたのか?」を考えながら、「現代のデジタル通貨が、歴史上、どのような役割を果たしたのか?」を理解することでもあるが、この点に関する「私自身の感想」は、「人智を超えた、深い神の意志が存在する可能性」であり、実際には、「異次元の世界に旅立つための準備段階」のようにも感じている。