本間宗究(本間裕)のコラム

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2021.8.28

20年後の金融ツィンタワー

今から20年ほど前の「西暦2000年」に「マネーの逆襲」という著書を上梓し、その中で、「2001年の血を見るような事件の発生」を予告した。そして、結果としては、「9・11事件の発生」が想定内だったものの、一方で、「なぜ、NYでツインタワーのテロ事件が発生したのか?」については、全く説明がつかない状況だった。そのために、その後の20年間、この理由を考え続けてきたが、現在では、ようやく、私自身の納得がいく答えが得られた状況のようにも感じている。

具体的には、「目に見える金融ツィンタワー」が破壊された後、世界的に、「目に見えない金融ツィンタワー」が構築された可能性であり、実際には、「2008年前後のGFC(金融大混乱)」までの期間に「デリバティブの残高が、約8京円という規模にまで大膨張した」という状況である。ただし、その後の約10年間については、「国債や社債などの残高が、数京円という規模にまで大膨張した」という展開でもあった。

より詳しく申し上げると、「デリバティブという金融商品」の大膨張が、「商品と通貨の両面における大膨張」を実現したものの、「2008年のリーマンショック」以降は、「デリバティブバブルの崩壊」を隠蔽するために、「デジタル通貨を活用して、世界的な超低金利状態を作り出した」という展開となったのである。別の言葉では、「金融のメルトダウン」により、「債券や仮想通貨、そして、株式などの商品が、バブル的な動きを見せた状況」のことだが、現在では、「デジタル通貨の枯渇」により、「紙幣に形を変え始めた通貨が、実物資産への移行を始めた状況」となっているのである。

つまり、「超低金利状態の維持」が難しくなり、「国債のバブル」が弾け始めたものと想定されるが、「バブルの特徴」としては、「バブルの崩壊後に、マスコミがバブルの批判を始める」という点が指摘できるものと考えている。別の言葉では、「バブルは、崩壊して初めて、その存在に気付く状況」のことだが、現在では、「国債バブルの崩壊に対して、いろいろな人がコメントを始めた展開」となっているのである。

より詳しく申し上げると、「20年後の金融ツインタワー」とでも呼ぶべき「デリバティブと国債のバブル」に関して、ようやく、世界中の人々の関心が集まり始めた段階とも感じている。そして、今後の注意点としては、やはり、「お金の本質」を考えることであり、実際には、「金や銀などの貴金属が、なぜ、5000年以上も、通貨の役割を果たしてきたのか?」を理解することだと考えている。