本間宗究(本間裕)のコラム

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2020.4.24

人口大爆発とマネー大膨張

今回の「コロナ・ショック」については、実際のところ、今後の「世界的な大混乱」の始まりを告げる、一種の「サイン」のような役割を果たしているものと感じている。つまり、現在は、「文明法則史学」が教えるとおりに、「800年に一度、あるいは、1600年に一度の歴史的な大転換期」に差し掛かっており、この原因としては、過去数百年に発生した「世界的な工業革命」が指摘できるものと思われるのである。

具体的には、「人口の大爆発」であり、また、「マネーの大膨張」のことだが、実際には、このことが、最近の「地球環境の温暖化や破壊」に繋がっているようにも感じられるのである。つまり、現時点で「約77億人」にまで増加した「世界の人口」、そして、「世界中の人々」が、欲望をむき出しにした結果として発生した「マネーの大膨張」のことだが、最近、海外では、この点についての認識や理解が、急速に深まっていることも見て取れるのである。

より詳しく申し上げると、「コロナ・ショックへの対応」として、世界中で、「無制限の財政出動」が実施され始めたことにより、現在、多くの人々が、「ハイパーインフレの再来」を危惧し始めた状況のことである。別の言葉では、「コロナ・ショック」により、多くの人々が覚醒を始めた可能性のことでもあるが、実際には、「金融界のブラックホール」、あるいは、「現代の竜宮城」とでも呼ぶべき「超低金利の蓋で覆われた世界」から抜け出す人が、徐々に、増え始めているようにも感じられるのである。

つまり、歴史を振り返り、「なぜ、このようなことが起こったのか?」を真剣に考え始めた状況のことだが、この行為が行き着く先は、「1987年の私」と同様に、「お金の謎」や「歴史サイクル」を真剣に考え始める状況とも思われるのである。別の言葉では、「お金が全てであり、命よりも大切だ」と考えていた人々が、現在、「お金よりも命の方が大切である」と考え始めた状況のことである。

そして、このことが、私が待ち望んでいた「人類史上、最大の覚醒」とも思われるが、重要な点は、今後の「未曽有の大インフレ」により、今までの価値基準が、完全に崩壊する状況でもあるようだ。つまり、将来的に、「心のルネッサンス」と呼ばれるものと思われる変化のことだが、実際には、「800年ほど前に発生したルネッサンス」、すなわち、「精神文明に飽きた人々が、古代物質文明の復活を望んだ状況」とは反対に、「物質文明の限界を感じた人々が、精神文明の復活を望む状況」であり、この時に重要な点は、「世界は、絶えざる進化と創造の過程にある」という事実を忘れないことだと感じている。