本間宗究(本間裕)のコラム

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2017.2.24

自分軸の構築

最近、色々なところで「自分軸」という言葉が聞かれるが、私自身にとっては、当初、「言語明瞭、意味不明瞭」のようにも感じられた。つまり、世界に存在する「70億人以上もの人々」が、他人の意見を聞かず、自分勝手な行動を取ったら、現在の「トランプ大統領」のように、世界全体を、引っ掻き回すだけの状況のようにも思われたからである。あるいは、現在の「北朝鮮」のように、「独裁者」が誕生し、「国民」は、黙って従うだけの状態となる可能性も危惧されたのである。

そのために、この点を、よく考えてみたが、この時に気付かされたことが、「70億人の輪」であり、実際には、世界全体が、一つの「大きな円」を形成している状況だった。そして、この中心には、「天」や「神」という「真理」が存在するとともに、「人々の心が、どの方向に向かっているのか?」が、最も大きな問題のようにも感じられたのである。つまり、中心に存在する「真理」に向かっているのか、それとも、「他人」に向かっているのかということである。

別の言葉では、「志」、あるいは、「心指し」が、「他人」に向かっている状況が、現在の社会を生み出しているようにも感じられたが、実際には、「他人」と比較することにより、「優越感や劣等感が発生する状況」のことである。その結果として、自分本来の「使命」を忘れがちになり、「不満」や「恨み」などの感情が発生する状況となっているようだが、一方で、数多くの「ノーベル賞受賞者」については、「自分軸が、中心の真理に向かって、一直線に伸びた状態」とも想定されるのである。

そして、「真理」に到達した時に、「新たな技術」などが産み出され、「人類全体の輪」が広がったものと思われるが、実は、このことが、私の想定する「大順主義」のようにも感じられるのである。つまり、「全ての人が、自分軸を、真理に向かわせる状況」のことだが、このことは、決して、全ての人がノーベル賞を受賞することを意味しているのではなく、「一灯照隅」という言葉のとおりに、「自分が行うべきことを愚直に実行し、周りの人々を楽にする」ということでもあるようだ。

別の言葉では、「働く」という言葉は、「傍の人を楽にする」という意味を持っており、実際には、「自分の行動が、どのような影響を、他人に及ぼしているのか?」を考え始める状況のことだが、今後、世界全体が、このような状態になった時に、「万灯遍照」の「素晴らしい時代」が到来するものと思われるのである。